頭の中が「溶解」中….(汗

とある案件で、3DCGを取り扱い中。
年に数回オファーのあるクライアントさんからの「デザイン制作」の案件。

基本、WEB系のデザインや服のデザイン、カッティングステッカー、チラシやDM等々、デザイン制作はイラストレーターを使い、平面(2D)で制作をする。
時々、ワンポイントで使ったりするのに簡単な3DCGを作り、最終的に画像(平面)としてアクセントに使う事も有る。
その為、パソコンには「Shade」という、CGソフトがインストールしている。
しかし、OSのバージョンが新しくなり、いよいよこの「Shade」が動作不安定になってきた。

今回のクライアント。年に数回開催するイベントのWEB・チラシ用のデザインを毎年ご依頼頂いていて、最終的には、画像出力なので2Dなのだが、その中で使用している大会のロゴは、毎回3DCGで作成した物を使うと言うこだわりがある。

これまでは、毎年開催のイベントの「○○年版」だったので、基本的なロゴデザインデータは、少しづつ修正・加筆はある物の、ほぼ同じデザインで作業が完結していた。
しかし今回は、そのイベントの新たな展開(流れをくんだ新イベント)なため、一から新たなロゴデザインを制作をとの依頼。

まずは、イラストレーターで、基本となるディテールデザインを制作。もちろん、最終形は3DCGになるのを見越した上で、想像を膨らませながら2Dでデザインを作成する。

ディテールデザインが出来上がり、いよいよ3D化の作業。
イラストレーターのデータを、3DCGソフトで読み込みが可能なフォーマットに変換をし、そのファイルを読み込ませる。

当然、読み込んだデータはX軸とY軸の2Dデータで、3DCGは、そこにZ軸(奥行き)が入ってくる。
平面のデータに厚み(奥行き)を加え。立体空間の中に、それぞれのパーツをイメージ通りに配置を行い、そして、広大な3D空間の中に、「視点」となるカメラを配置、対象のデザインデーターに対して、どの距離で、どの角度でカメラを設置するのが良いのか、探りながらの作業。
そして、3DCGでもう一つ重要になるのが「ライト」の配置。
2Dであれば、紙の上に描けば、それがドンズバなのだが、3Dは、X軸Y軸Z軸に広がる空間の中に、オブジェクト(デザインの物体)が浮いており、それをどの方向から、カメラで狙い、それに対して、どんな種類のライトを、どのくらいの光量で、どうやって当てるかで、その物体に出来る影や反射が変化をする。その為、イメージに近づけるために、オブジェクト・カメラ・照明それぞれを、微妙に調整しながら完成に近づけてゆく。

しかしだ、今回、今まで慣れ親しんできた「Shade」が使えなくなり、まずは、作業を行うアプリの選定からの作業となった。
色々調べたところ、オープンソースで開発が進められているフリーのアプリ「Blender」というソフトに辿り着いた。
以前から名前は知っており、一度試した事はあったのだが、今ひとつ使い勝手がフィットせずにShadeを導入をした経緯があった。

UI(ユーザーインターフェイス)も新しくなり、かなり使いやすくなったとの評価で、まずは試しにと思ってインストールして、使い始めてみると、なかなか使い勝手が良いではないか。

そこで今回は、このBlenderを使って作業を進めることに。

イラストレーターから「SVG」と呼ばれるファイル形式で書き出しを行い、そのデータをBlenderに読み込ませると、すんなりと取り込み成功。
そこから、立体化の作業を進め、ソリッドでの着色まで難なく完成!

しかし…..。地獄はここからであった….。

いつも金ぴかなメタルチックな見た目のデータに仕上げるのだが、今回は、少しメタルのディテールを変化させ「鉄」感を前面に出そうと…。
3DCGの場合、簡単に言うと、四角い箱が線で描かれており、そこに、それぞれ「面」となる部分が有り、立体物としての体をなしている。
その「面」の部分に「着色」をしてやることで、色の付いた立体物になる。(中は空洞の表面だけの張りボテというイメージかな)
表面の質感は、光の反射の加減や、曇り具合などを微調整することで出す事が可能なのだが、更に作り込んで行く場合、別に用意をする「画像」をその立体物にまとわせる(車のラッピング塗装のイメージ)ことで、表現を行う事が出来る。
そこで今回、単なるソリッドなカラーではなく、シミや錆が浮いたような画像をまとわせて、より重厚な雰囲気に仕上げようと….。
そう、ただ、画像を「面」に貼り付けるだけなのだ。
しかし….。この作業がイメージ通りにすんなりと行ってくれない。
ネットで調べ、様々なサイトを参考に試行錯誤、YouTube等のHow Toなど、さまざまな資料を探しまくってトライするも、上手く行かず、2日ほど時間を浪費…..。
そこで、昔からCGをやっている友人に連絡を入れ、何か解決策の糸口を教えてもらうことに。
その彼は、Blenderを使ったことがないので、ドンズバな解決策はわからないけれどと言う前提の上で、色々と可能性のあるポイントをアドバイスしてくれた。
そのあんかで、一番ピンと来るポイントを探ってみることに。
それが、イラストレーターから書き出しをし、読み込みに使っている「SVG」というファイル形式。
このファイル形式が、前提として汎用性のある共通の形式なのだが、どうもそれぞれのソフト(メーカー)によって、そのデータ形式に若干の誤差があり、それによって、完全に再現が出来ない事があるというのだ。

そこで、Blenderに読み込んだデータを「点」単位でチェックして行くと….。

あ〜〜〜。ダメだコリャ状態….。
大まかな形状として見た目、再現は出来ているのだが、細かな部分で、面が折り重なっていたり、切れていたり、もー無茶苦茶(涙
そらあ、これでは無理だわ状態なのが確認出来た。

こうなると、流石に俺の手には負えない為、クライアントの知り合いでCGを扱っている人物に、イラストレーターのデザインを託し、3D化して頂く手はずを取った。
この作業だけに、時間をかけるわけには行かないから。
クライアントの方のデザイン作業は、それで分散化をし、俺の手から離れたけれど、個人的に、自分のスキルとして、ここはどうしても克服しておきたいので、個人的に解決策の模索を継続する。

はぁ….。なかなか、一筋縄では行かない3DCG。大変だわ….。

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