悲報:Parrot ANAFI リモートIDの対応について。

今年6月からの航空法の改正に伴い、ドローンの運行に関して様々なルールが追加される。
大きなポイントは「無人航空機の登録義務化」「操縦ライセンス制度の導入」「飛行機体のリモートIDの発信」である。

前二つは、無人飛行機を操縦もしくは保有するユーザーが国交省に対して申請を行う形で取得が可能なのだが、3つ目の「リモートID」に関しては、それ専用のハードウェアが必要になる可能性が有り、容易に一般のユーザーが対応することが困難と考える。

大型の無人航空機であれば、問題は最小限で回避は可能かと思うが、小型無人航空機の場合、外部機器を積載する場所の確保あ難しく、微妙なバランスの上で飛行を行う機体に対して、外部の積載物を積むというのは安全飛行を行う上で大きな懸念となる。

既に市販されている無人航空機に、メーカーが対応する形での「リモートID個体の販売」もしくは、既に装備している機能のファームウェアーのアップデートなどによる、ソフトウエア的対応を望むしかない。

そこで、ネット上を、当社が保有するドローン「Parrot ANAFI」の「リモートID」に関する情報を結構な時間をかけて検索を行ってみた。

Parrot ANAFI自体に、こう言った情報を発信する機能自体は既に備わっていると言う情報まで突き止め、対応するソフトウェア−(FreeFlight)にも「リモートID」の情報を登録する項目がある事を確認した。

その上で、12月20日から始まった「事前登録」を行い「登録記号」を取得。そこで、コントローラー経由で、この「登録記号」を登録しようと試みたのだが、どうも上手く行かない…。
ネットを検索するもこれ以上の情報は入手が出来なかった。

フランスのメーカーである「Parrot社」の日本代理店をしている企業に「Parrot ANAFI]」への「リモートID」の設定に関する問い合わせを行った。

そして、担当の方より、質問に対する返答を頂いたので、Parrot ANAFIユーザーの皆さんに共有をしたいと思います。

以下抜粋- – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – –

リモートIDに関してですが、ANAFIから発信されているものが日本のリモートIDの規則に準拠しておらず、外付けのものをつけるか6月のリモートIDが始まるまでに事前登録を済ませる必要がございます。

また、そのため今後FreeFlight 6のアップデートがあったとしても、国内では対応していないものとなります。

ご迷惑をおかけしますが、ご確認いただけますと幸いです。


と言う公式な返答を頂けた。
日本で導入が予定されているのが「ASTM International F3411-19 “Standard Specification for Remote ID and Tracking”(ASTM 規格」)」と呼ばれる規格で、Parrot ANAFIのリモートIDは、ヨーロッパ圏で使用されている「Broadcast DRI」と表現されているもの。
この規格の違いは、ハード的な違いがあるのか否かは素人では理解出来ないのだが、そもそも、規格が違うため、日本国内の規格には適合をしないと言う事のようで、ソフトウェアー的な物でもないようだし、今後のアップデートでも対応が無いと明言をされた。

ただ、コントローラーソフトである「Free Flight」も、最新バージョンにアップデートされた際に、この「DRI」の登録項目が追加されたと言う経緯があるため、フォルトウェアーアップデートでの対応が出来るのではないかと疑いを持って居る。
現段階では「不可」という認識を持った上で,今後のアップデートでの対応を切に望みたい。

ただし!!!
返答文の中にもあり「無人航空機登録ポータルサイト」内の「よくある質問」の中に


Q. 事前登録をすれば、リモートID機器の搭載は不要になりますか?
A. 事前登録期間中(2021年12月20日から2022年6月19日までの間)に登録申請を完了した場合はリモートID機器の搭載は必須ではありません。


と明言をされている。
じゃあ、一体「リモートID」の必要性ってなんなんだ?と思わずにはいられないのだが….。

しかしこの先、いつルール変更が行われ「リモートID」は必須と言いかね始めない事を考えると、暫くの間はParrot ANAFIでの運用は可能ではあるが、その先を見越して、機種変更の検討も頭に入れておいた方が良さそうだ。

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